イップスについて
イップスになったことはあるでしょうか?
もしかすると、あなたは現在イップスに悩んでいるかも知れません。
さて、イップスとはそもそも何でしょうか?
ウィキペディアには以下のように記載してあります。
イップス (yips) は、精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、突然自分の思い通りのプレー(動き)や意識が出来なくなる症状のことである。本来はゴルフの分野で用いられ始めた言葉だが、現在ではスポーツ全般、また、音楽や芝居などスポーツ以外の分野においても使われるようになっている。
ということです。(ウィキペデアより)
よくある勘違いとして、イップスとはトッププロにだけなりえる特別な病気だと思っている人がいますが、それは違うと私は思っています。
イップスとは「精神的なものにより思い通りに体が動かせなくなること」であり、そこに技術レベルは関係ありません。
もちろん、ノンプレッシャーの一人練習でも同じようなミスをする人が、本番でミスしたことをイップスだと言うのは違いますが、
練習では十中八九成功する動きが、本番では「失敗するかもしれない!」という不安から、全くできない。体がスムーズに動かない。
という状況はイップスだと言えるかもしれません。
トッププロの優勝争いや生活がかかった勝負となると、一般人には想像できないほどのプレッシャーがかかっているかもしれませんが、
問題は、かかるプレッシャーの大きさではなく、かかるプレッシャーとそのプレッシャーを受ける人のキャパの差です。
プレッシャーの大きさが小さくてもそれを受ける人のキャパの方が小さければ
キャパオーバーとなり、イップスになりえます。
よって、アマチュアゴルファーにも普通になる可能性があるのがイップスです。
それでは、イップスにもしなってしまったらどうすれば良いのか?を解説していきます。
解決方法5選
・自信がつくまで練習を繰り返す
まずは淡々と他人の何倍も練習をすることです。練習をたくさんすることで根本的にミスする確率が下がったり、成功イメージが浮かびやすくなります。
よくあるのですが、「イップスはメンタルだ!メンタルが弱いからダメだ!」と言って練習から逃げていませんか?
アマチュアのイップスはイップスではない!と言われるのは、そもそも技術不足でしょ?と思われているからです。
根性論のようではありますが、ある意味で真理です。自分を信じる事ができるまで練習を積み重ねることでイップスは解消できます。
・結果とプロセスを分離する
イップスの根幹にあるのは、「結果がどうなるか怖い」という思いです。
絶対に決めなければいけない!外したら終わりだ!ミスしたら恥ずかしい!今までの練習が水の泡だ!
など、これらは「結果」にフォーカスしています。まだどうなるかわからない結果の話をやる前から考えているのです。
もちろん、良い結果を出すために、練習していますし試合をします。
しかし、結果は最後に出るものであって、やる前や途中で考えることではありません。
結果がどうなるかなんて、終わってみないと分からないので、心配するだけ無駄です。
ボールを打つ前に考えることは、欲しい結果を出すためには、「どうプレーするのが最適か?」ということだけです。
自分のやるべきことに集中して、結果は他人事のように「客観的に見る」ということがイップス解消のコツです。
・ネガティブよりポジティブに考える
どれだけプロセスに意識を集中したとしても、やはり失敗イメージが湧いたり、結果に怖くなってしまう場合もあるでしょう。
その場合、「想像する結果をポジティブに染める事」が解決への鍵です。なぜなら、想像が結果を生むからです。
引き寄せの法則などでも言われるように、人は自らが想像したことを実現してしまう力があります。
例えば、ティーショットで、右がOBの場合にスライスだけは打たない!!と強く思っているのになぜかそういう時に限って
スライスする事があります。これは、「スライス」という言葉を脳内で復唱したことによりスライスさせてしまったというケースです。
この時、左にフックボールを打つ!と脳内で復唱した方が、良い結果が生まれやすいです。
アプローチやパターでも、「こんなミスは絶対にしたくない!」と思いながら打つと、そうなる可能性が高まってしまうので、
「こんな球を打ちたい!」「あそこに落とそう」「タッチをピッタリ合わせよう」「正面からカップに入れよう」
などと、出したい結果のみを考えて打つこともイップス解消のコツになります。
・技術的な解決を目指す(論理的に解決する)
イップスになるあなたのパターンはどんなパターンでしょうか?まずはそれを解析することから始まります。
「右がOBのティーショット」「逆目のアプローチ」「下りのスライスライン」「1mのまっすぐのパット」「左足下がりのアプローチ」
など、それぞれ自分が緊張するシチュエーションがあるかと思います。それが見つかったら、それの技術的な解決方法を考える手法です。
例えば、「絶対にフックしかしない打ち方を覚える」とか「下りのスライスラインの時は自らスライスを掛けるように打つ」とか、
なんでもいいのですが、自分の苦手なシチュエーションに対する対策を自分なりに研究することです。
あなたが苦手だと思っているシチュエーションは、単純にやり方が間違っているからミスになりやすいだけかも知れません。
良い結果が出やすいやり方が他にあるかも知れない。自分の体(骨格)や状況に合っていない打ち方をしているだけかも知れない。
イップスになりやすいシチュエーションは、あなたが悪いイメージが湧きやすいプロセスを踏んでいるだけかも知れません。
自分の経験や誰かの意見だけを盲信するのではなく、多角的に客観的に見て、技術的に解決する方法もあると思います。
・趣味としてのゴルフだということを再認識する
ゴルフはあなたにとって何でしょうか?今のレベルや目標や楽しみ方は人それぞれだと思いますが、共通して言えるのは「趣味」ということです。
アマチュアゴルファーの私たちは、初心者であれトップアマであれ、楽しみ(趣味)としてゴルフをしているはずです。
ミスしてもスコアが崩れてもそれによってご飯が食べられなくなることはありませんし、人としての価値がなくなるわけでもありません。
イップスになる方は、高い目標を掲げられている方だったり、自尊心が高い方だったりが多いかと思います。
趣味であり「特技」でもあるゴルフでは、いいスコアを出したいし出して当たり前。100叩いたらクソだ!なんて思っていないでしょうか?
しっかり目標を掲げて努力する姿は素晴らしいことですし、その結果としてあなたは上達してきたことでしょう。
しかし、それが行き過ぎたが故に本来の目的である、「ゴルフを楽しむ」事ができなくなっていては本末転倒です。
イップスになって、「ティーショットが怖い」「アプローチがうまく打てない」「ショートパットが恐怖」になって、
ゴルフでストレスを抱えていては、本来の目的(趣味として楽しむこと)と全く反対の結果を得ることになります。
再度、自分にとってゴルフとは?ということを考え直して、スコアや結果だけに囚われずに趣味を楽しむことを目標にしましょう!
メンタル強化に役立つ知識について
とはいえ、
そう簡単に言っても、いざアプローチしようとすると緊張するし、結果を出すために練習もしてるんだから客観視なんかできないよ!
という声もあるでしょう。
めちゃくちゃ練習して、もうほとんど失敗はしないんだけど、試合では決まって失敗してしまうんだ!という人もいるかも知れません。
何も解決していないじゃないか!と。
まぁ、結局イップスというのはメンタルなので、自分のメンタルコントロールがうまくできないとイップスになる可能性があります。
そういう場合は、自分のメンタルコントロールの能力を高めることが必要だと思います。
そこで、私がすごく勉強になったメンタルコントロールに関する本を2冊紹介したいと思います。
・ゴルフ「ビジョン54」の哲学
・インナーゴルフ
気になったものがあれば読んで見てください。メンタルコントロールは日常生活においてもとても大切なことなので勉強して損はないです。
まとめ
ということで今回はイップスについての記事でしたがいかがでしたでしょうか?
ここまで読んでいただいた方はイップスに悩んでいることでしょう。
イップスとは精神的なものが根幹にあるものの、対策は技術的なことなど様々あります。
それぞれの悩みや状況に応じて、思考法の変化だったり、打ち方の対策だったりを試してみてください。
この記事が少しでもあなたの人生の役に立てば幸いです。
今後も、ゴルフと人生を楽しんでいきましょう!
では、バイバイ!
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